このページでは一般貨物自動車運送事業新規許可の「車両数、事業用自動車」の要件について説明しております。
許可要件のページについての注意事項は営業所のところで説明しておりますので、よろしければ先に「一般貨物の営業所の要件とは」もご覧ください。
一般貨物自動車運送事業新規許可の「車両数、事業用自動車」の要件について動画でも説明しております。
車両数の審査基準
【新規許可等の審査基準】
2.車両数(1) 営業所毎に配置する事業用自動車の数は種別(貨物自動車運送事業法施行規則(以下「施行規則」という。)第2条で定める種別)ごとに5両以上とすること。
一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について
(2) 計画する事業用自動車にけん引車、被けん引車を含む場合の最低車両台数の算定方法は、けん引車+被けん引車を1両と算定する。
(3) 霊きゅう運送、一般廃棄物運送、一般的に需要の少ないと認められる島しょ(他の地域と橋梁による連絡が不可能なもの。)の地域における事業については、(1)に拘束されないものであること。
【新規許可等の審査基準の細部取扱い】
2.車両数(1)について
「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について」の細部取扱について
共同使用に係る事業用自動車については、当該営業所を使用の本拠とするもの以外は算入しないものとする。
(2)について
けん引車、被けん引車の保有比率については、最低車両台数基準を上回る部分は制限しないものとする。
(1) 営業所毎に配置する事業用自動車の数は種別(貨物自動車運送事業法施行規則(以下「施行規則」という。)第2条で定める種別ごとに5両以上とすること。
一般貨物の新規許可を申請する際の事業用車両の数について解説しております。
事業用自動車の数は種別ごとに用意しなければなりません。
種別に関しては貨物自動車運送事業法施行規則第2条に霊きゅう自動車又は普通自動車と記載されております。
ですので、一般的な運送業をはじめる場合は普通自動車を5台以上用意しなければならないということになります。
また一般貨物の申請ですので、乗用車や軽自動車はここの台数には含まれない点にご注意ください。
(2) 計画する事業用自動車にけん引車、被けん引車を含む場合の最低車両台数の算定方法は、けん引車+被けん引車を1両と算定する。
連結車両について解説しております。
トラクタ(けん引車)、トレーラー(被けん引車)のケースでいうと車両数はセットで1台と数えます。
そのため、トラクタ5台で申請する場合はトレーラーも5台用意しなければなりません。
このことは、一般貨物の新規許可を申請するにあたってはその他の要件とも関係してきます。
例えば、一般的な普通自動車5台で申請する時よりも、車庫や車両費、税金などの資金計画が大きくなる傾向があります。
(3) 霊きゅう運送、一般廃棄物運送、一般的に需要の少ないと認められる島しょ(他の地域と橋梁による連絡が不可能なもの。)の地域における事業については、(1)に拘束されないものであること。
霊きゅうや特定の場所などにおける例外規定を説明しております。
零きゅう運送、一般廃棄物運送、一般的に需要の少ないと認められる島しょの地域における事業については最低車両台数が5台という縛りがありません。
つまり、1台から一般貨物が申請できるということになります。
事業用自動車の審査基準
【新規許可等の審査基準】
3.事業用自動車(1) 事業用自動車の大きさ、構造等が輸送する貨物に適切なものであること。
一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について
(2) 使用権原を有することの裏付けがあること。
【新規許可等の審査基準の細部取扱い】
3.事業用自動車(2)について
「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について」の細部取扱について
リース車両については、契約期間は概ね1年以上とし、当該契約に係る契約書の写しの添付をもって、使用権原を有することの裏付けがあるものとする。
(1)事業用自動車の大きさ、構造等が輸送する貨物に適切なものであること。
事業用自動車の大きさが輸送する貨物に適切であることというのは、申請者が許可後に運搬する予定の貨物を積載できる構造等の車両を用意しなければならないということになります。
つまり、運搬予定の貨物を積載できない車両を許可を取るためだけに揃える行為はこの要件に抵触する可能性があります。見せ金ならぬ見せ車両はダメだということです。
一方で申請時の事業計画はあくまで計画となりますので、許可後に運搬予定の貨物を変更してはならないという決まりではないので、あくまで申請者の善意を前提としている部分になるかと思います。
(2) 使用権原を有することの裏付けがあること。
事業用自動車も営業所及び車庫と同様に使用権原が必要になります。
事業用自動車を所有している場合は車検証の写し、リース契約をしている場合は契約期間が概ね1年以上あるリース契約書の写しをもって使用権原があるかどうか審査されます。
ただし、当事務所の経験でいうとリース契約書の場合は申請後に高い確率で補正の指示がきます。理由としては、リース契約書の記載内容に不備が多いためです。
とはいっても、ここでの不備は契約自体の不備というよりは、審査する側にとって知りたい情報が記載されているかどうかということになります。
あくまで、一般貨物の新規許可は運送業の許可を取るための審査になりますので、当事者間で成立した契約の有効性とは別の話になります。
そのためリース契約で申請する場合、補正内容によっては修正するのが大変面倒かったり、リース会社とのやり取りに時間がかかるケースがある点について予め意識しといたほうがいいかもしれません。