一般貨物の休憩・睡眠施設の要件とは

このページでは一般貨物自動車運送事業新規許可の「休憩・睡眠施設」の要件について説明しております。

許可要件のページについての注意事項は営業所のところで説明しておりますので、よろしければ先に「一般貨物の営業所の要件とは」もご覧ください。

一般貨物自動車運送事業新規許可の「休憩・睡眠施設」の要件について動画でも説明しております。

休憩・睡眠施設の審査基準

【新規許可等の審査基準】
5.休憩・睡眠施設

(1) 乗務員が有効に利用することができる適切な施設であること。
(2) 睡眠を与える必要がある乗務員1人当たり2.5平方メートル以上の広さを有すること。
(3) 原則として、営業所又は車庫に併設するものであること。ただし、営業所に併設されていない場合であって、車庫に休憩・睡眠施設を併設するときは、当該休憩・睡眠施設の所在地と休憩・睡眠施設を併設しない車庫の所在地との距離が10キロメートル(東京都特別区、神奈川県横浜市及び川崎市の地域に営業所を設置する場合にあっては、20キロメートル)を超えないものであること。
(4) 使用権原を有することの裏付けがあること。
(5) 農地法 (昭和27年法律第229号) 、都市計画法 (昭和43年法律第100号)、建築基準法 (昭和25年法律第201号)等関係法令に抵触しないものであること。

一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について

【新規許可等の審査基準の細部取扱い】
5.休憩・睡眠施設

(1)について
① 休憩施設に必要な備品等が備えられていることが確認できる写真の添付をもって、乗務員が有効に利用することができる施設であることとする。
② 申請時において当該備品等が用意できていない等、特段の事情がある場合は、事後的に必要な備品等が備えられていることが確認できる写真の提出を求めることとする。
(4)について
1.(1)①及び②に同じ。
(5)について
1.(2)②に同じ。

「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請の処理方針について」の細部取扱について

(1) 乗務員が有効に利用することができる適切な施設であること。

解説

これは営業所の(3)とほぼ同じ解釈になるかと思います。休憩施設の面積要件は特になく、審査する側が「乗務員が有効に休憩できる適切な施設ではない」と判断すれば、それまでなので、審査する側に都合のよい部分かと思います。

基本的にはテーブルやイスを揃え計画する事業の乗務員数が休憩として利用できるスペースであれば問題ないかと思います。

(2) 睡眠を与える必要がある乗務員1人当たり2.5平方メートル以上の広さを有すること。

解説

こちらは(1)と違って面積要件があります。あくまで、睡眠を与える場合ですが、1人当たり2.5㎡以上の広さが必要になります。

(3) 原則として、営業所又は車庫に併設するものであること。ただし、営業所に併設されていない場合であって、車庫に休憩・睡眠施設を併設するときは、当該休憩・睡眠施設の所在地と休憩・睡眠施設を併設しない車庫の所在地との距離が10キロメートル(東京都特別区、神奈川県横浜市及び川崎市の地域に営業所を設置する場合にあっては、20キロメートル)を超えないものであること。

解説

車庫に休憩・睡眠施設を併設する時の距離の考え方は車庫の(1)とほぼ同じになるかと思います。

また、休憩・睡眠施設は原則、営業所又は車庫に併設しなければなりません。つまり、休憩・睡眠施設だけの施設を単独で借り受けることは原則できないとされております。

休憩施設だけなら営業所の一部を仕切って設けることは可能ですが、睡眠施設を設ける場合はそうはいきません。面積要件があるため、ある一定以上の広さが必要になります。また睡眠をとるためには、明るさや騒音の問題も考慮する必要があります。

そのため、睡眠施設を設ける場合は、一定の広さを伴う独立した部屋等を想定しなければなりません。営業所や車庫を借り受ける場合はこのような部屋を併設した物件を考慮する必要があります。

(4) 使用権原を有することの裏付けがあること。


(5) 農地法 (昭和27年法律第229号) 、都市計画法 (昭和43年法律第100号)、建築基準法 (昭和25年法律第201号)等関係法令に抵触しないものであること。

解説

「一般貨物の営業所の要件とは」で解説しているのでそちらをご覧ください。

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